筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会は2018年3月31日をもって活動を終了しました。
引き続き、筋膜性疼痛症候群(MPS)及び疼痛治療に関する研究は、一般社団法人 日本整形内科学研究会(JNOS)にて実施しております。詳細はホームページを参照ください。
筋膜性疼痛症候群(MPS)により発生する疼痛のメカニズムは以下のように考えられています。
異常なfasciaが発生すると、その部分の血流が阻害されその部位が酸素欠乏になります。酸素欠乏が起きると血液中の血漿からブラジキニンなどの発痛物質が生成されて、それが知覚神経(C線維)の先端にあるポリモーダル受容器に取り込まれて痛みを感じます。
このような症状が発生して物理的に圧力を加えると痛みを感じる点を圧痛点と呼び、その中で以下に記載をする働きにより、物理的に圧力を加えると広範囲に痛みを感じる点を発痛点(トリガーポイント)と呼びます。
筋膜性疼痛症候群(MPS)では、発痛点(トリガーポイント)などからの痛みを捉えた脳、脊髄が、反射により交感神経を働かせて、さらにトリガーポイント部及び周辺の筋肉の血管収縮を行わせることにより、再び酸素欠乏が発生し再び発痛物質が生成されるという悪循環が発生します。
これが、広範囲で疼痛が広がる筋膜性疼痛症候群(MPS)のメカニズムと考えられています。